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1998年(平成10年)ドラフト 〜ドラフト概要〜


ヤクルト 広島 横浜 阪神 中日 読売 ドラフト概要
近鉄 ロッテ オリックス 西武 日本ハム ダイエー 選択方法



この年は平成の怪物・松坂大輔(横浜高)に人気が集中した。大学生では矢野英司(法政大)と上原浩治(大阪体育大)が双璧といわれ、各球団の争奪戦に注目が集まった。


●平成の怪物・松坂大輔(横浜高)に三球団が競合
高校野球界に久方ぶりの怪物投手出現。横浜高のエースとして春夏ともに甲子園出場。春の甲子園では、150キロを超える速球を武器に勝ち進み、横浜高を優勝に導き、注目を集めた。

神奈川大会を制し、再び戻ってきた夏の甲子園では、決勝戦でノーヒットノーランを達成し、甲子園春夏連覇の快挙。その剛球は江川卓(作新学院)と並び称され、どちらが上か議論になるほどだった。

江川卓はヒールだったが、松坂大輔はアイドル性もあり、あどけない笑顔が女子中高生からパパ・ママ世代まで幅広くうけ、甲子園が生んだスーパーアイドル・荒木大輔(早稲田実)に匹敵するほどの人気を誇った。ちなみに、荒木大輔が甲子園準優勝に輝いた1980年8月、その活躍をテレビで見てファンになった松坂のお母さんは、それから1ヶ月後の9月13日に生まれてきた赤ちゃんに「大輔」と名付けたとか。

ドラフト会議では、横浜ベイスターズと相思相愛と囁かれていたが、日本ハム、西武、横浜の3球団の抽選により、希望外の西武が交渉権獲得。

プロでは、初登板で155キロをマークし、日本ハムを8回2失点に抑える衝撃的なデビューを飾った。この年は16勝をマーク、高卒新人としては45年ぶりの最多勝のタイトルを獲得。


●新垣渚(沖縄水産高)に二球団が競合し、希望外のオリックスが交渉権獲得
沖縄水産高3年生のときに春夏甲子園へ出場。夏の甲子園では埼玉栄と対戦し、二番手で登板するが、2年生の大島(西武)に逆転ツーランホームランを浴び、初戦で敗退した。

ダイエー入団を熱望していたが、オリックス、ダイエーの抽選により希望外のオリックスが交渉権を獲得。当然ながら入団交渉は難航し、責任を感じたオリックスの三輪田編成部長が飛び降り自殺するというショッキングな事件も起きた。新垣はオリックスの指名を拒否、九州共立大へ進学。


●福留孝介(日本生命)は念願の中日へ
PL学園高〜日本生命。1995年ドラフト会議で、高校生としては史上最多の7球団が競合。抽選の結果、近鉄が交渉権を獲得するも、希望の巨人、中日ではなかった為、入団拒否し、日本生命へ入社。

3年間待ちに待って、逆指名により、やっと憧れの中日へ入団。プロでは2002年に首位打者のタイトルを獲得。


●甲子園のスラッガー・古木克明(豊田大谷)はハズレ1位で横浜へ
抽選で松坂大輔をはずした横浜は、甲子園を湧かせたスラッガー・古木克明(豊田大谷)を指名。守備に難があるも、長打力は高校球界屈指で、高校2年夏3年夏と、二度甲子園へ出場し、合計3本の本塁打を放った。プロでは入団4年目に長距離砲の素質が開花。


●その他、指名された主な選手は
投手では、最多勝2回(1999年、2002年)、最優秀防御率1回(1999年)獲得した若きエース・上原浩治(巨人1位)、中継ぎ投手ながら二年連続10勝をマークした岩瀬仁紀(中日2位)、2002年にチーム新記録となる30セーブをマークした小山田保裕(広島5位)、33試合連続セーブポイントの日本新記録を樹立した小林雅英(ロッテ1位)、1年目からフル回転の福原忍(阪神3位)、1年目に11勝をマークした川越英隆(オリックス2位)

野手では、巨人の不動の二番打者・二岡智宏(巨人2位)、2000年セ・リーグ首位打者の金城龍彦(横浜5位)、足の速さが光る東出輝裕(広島1位)、2002年に28本塁打を放った新井貴浩(広島6位)らが指名された。





1998年(平成10年)ドラフト会議の結果

横浜
1位 古木 克明 豊田大谷高 内野手
2位 矢野 英司 法政大 投手
3位 金川 直樹 山陽高 内野手
4位 福本 誠 法政大 内野手
5位 金城 龍彦 住友金属 投手
6位 小池 正晃 横浜高 外野手
プロ入り後の成績
 
中日
1位 福留 孝介 日本生命 内野手
2位 岩瀬 仁紀 NTT東海 投手
3位 小笠原 孝 明治大 投手
4位 蔵本 英智 名城大 外野手
5位 川添 将大 享栄高 投手
6位 矢口 哲朗 大宮東高 投手
7位 新井 峰秀 高麗大中退 外野手
プロ入り後の成績
 
巨人
1位 上原 浩治 大阪体育大 投手
2位 二岡 智宏 近畿大 内野手
3位 加藤 健 新発田農高 捕手
4位 安原 政俊 中央学院高 投手
5位 酒井 純也 矢上高 投手
6位 玉峰 伸典 王子製紙春日井 投手
7位 進藤 実 NTT東北 投手
8位 高野 忍 中山製鋼 外野手
プロ入り後の成績
 
ヤクルト
1位 石堂 克利 愛工大名電高 投手
2位 牧谷 宇佐美 旭川実高 投手
3位 橿渕 聡 日立製作所 外野手
4位 本郷 宏樹 龍谷大 内野手
5位 河端 龍 龍谷大 投手
6位 高橋 一正 明徳義塾高 投手
7位 丹野 祐樹 仙台高 投手
8位 丹波 幹雄 ウィーンBC 投手
プロ入り後の成績
 
広島
1位 東出 輝裕 敦賀気比高 内野手
2位 井生 崇光 東筑高 内野手
3位 矢野 修平 高鍋高 投手
4位 森笠 繁 関東学院大 外野手
5位 小山田 保裕 城西大 投手
6位 新井 貴浩 駒沢大 内野手
7位 酒井 大輔 春日丘高 投手
8位 広池 浩司 立教大出身 投手
プロ入り後の成績
 
阪神
1位 藤川 球児 高知商高 投手
2位 金沢 健人 NTT関東 投手
3位 福原 忍 東洋大 投手
4位 部坂 俊之 東芝府中 投手
5位 寺田 祐也 静岡高 内野手
プロ入り後の成績

西武
1位 松坂 大輔 横浜高 投手
2位 赤田 将吾 日南学園高 内野手
3位 星野 智樹 プリンスホテル 投手
4位 柴田 博之 東北福祉大 外野手
プロ入り後の成績
 
日本ハム
1位 実松 一成 佐賀学園高 捕手
2位 建山 義紀 松下電器 投手
3位 立石 尚行 NTT関東 投手
4位 森本 稀哲 帝京高 内野手
5位 阿久根 鋼吉 NTT関東 内野手
6位 伊藤 剛 NTT関東 投手
プロ入り後の成績
 
オリックス
1位 新垣 渚 沖縄水産高 投手
2位 川越 英隆 日産自動車 投手
3位 相川 良太 東海大 内野手
4位 木村 昌広 日立製作所 投手
5位 徳元 敏 東農大生産学部 投手
プロ入り後の成績
 
ダイエー
1位 吉本 亮 九州学院高 内野手
2位 松 修康 東北福祉大 投手
3位 小椋 真介 福岡工大付高 投手
4位 福山 竜太郎 法政大 投手
5位 水田 章雄 大和銀行 投手
プロ入り後の成績
 
近鉄
1位 宇高 伸次 近畿大 投手
2位 藤井 彰人 近畿大 捕手
3位 山崎 浩司 大産大付高 内野手
4位 面出 哲志 三菱重工三原 投手
5位 藤崎 紘範 宮崎第一高 投手
6位 松本 拓也 日本航空高 投手
7位 松比良 平太 習志野高 捕手
8位 吉田 好太 桐蔭学園高出身 内野手
プロ入り後の成績
 
ロッテ
1位 小林 雅英 東京ガス 投手
2位 里崎 智也 帝京大 捕手
3位 川井 貴志 城西大 投手
4位 寺本 四郎 明徳義塾高 投手
5位 小島 大作 新日鉄八幡 内野手
プロ入り後の成績





1998年(平成10年)ってどんな年?
日本レコード大賞 globe「wanna Be A Dreammaker」
最優秀新人賞 モーニング娘。「抱いてHOLD ON ME !」
世相や流行 ベイスターズ優勝フィーバー サッカーW杯フィーバー
流行言葉 ハマの大魔神 だっちゅーの ショムニ 冷めたピザ
社会の出来事 和歌山毒カレー事件 長野オリンピック開催
プロ野球の優勝チーム セ:横浜79勝56敗1引 パ:西武70勝61敗4引
プロ野球の最優秀選手 セ:佐々木主浩(横浜) パ:松井稼頭央(西武)
春の甲子園優勝校 横浜(バッテリー:松坂−小山)
夏の甲子園優勝校 横浜(バッテリー:松坂−小山)